あらすじ

光の巨人、ティガの復活によりメルバは倒され、ゴルザは撃退された。だが、ティガを妬む精神生命体や死んでいる怪獣、成層圏の恐るべき生態系に生きる生物の変異体など、不可解な存在が次々と人類を脅かし始めてきた。この世の均衡のなにかが、崩れ始めてきたのか。また、宇宙から、異次元からの侵略者も魔の手を伸ばし始め、21世紀の地球は、まさに危機の時を迎えようとしていた。そんな状況のなか、ティガの存在は、大きくなっていく。光の巨人は、その善性ゆえか、人々の希望の象徴と言っていい存在と化したのだ。しかし敵のありかたはいよいよ千差万別になっていく、ダイゴ、そしてGUTSが立ち向かう相手は、単なる悪、侵略者ばかりではなく、太古から地球を狙ってきた者、人類の進歩そのものを阻もうとする謎の宇宙の存在にまで広がってきた。宇宙の中での地球の位置とは、はたしてどのようなものなのだろうか。

これらのSF的な展開にプラス、人間のドラマもしっかりと組み立てられた。そもそもTPCの輸送部に所属していたが、その人柄をサワイ総監に認められてGUTSに転属したダイゴが、光の巨人となったがために直面する不可解な状況の数々、そして悲しい決断。同僚であるエースパイロットであるレナ隊員とのロマンス、互いの思いの昇華。また、GUTS隊員一人一人の弱さ、強さ、成長など、各エピソードにはSFでありながらもしっかりとした人間ドラマの側面が与えられ、シリーズ後半に至ると危機的状況に応じたTPCの軍拡とそれに対するジレンマなどが描かれ、その視点は社会問題、環境問題にまで広がりを見せ始めていく。そして終盤、胎動を始める闇、3000万年前に超古代文明を滅ぼした終末の悪夢が、再び人類を包み込む。それは、人類が避けては通れない業なのか。光とはなんなのか? そして闇とは。人類史のなかで、何度も問いかけられたテーマを内包しつつ、ドラマは最高潮を迎えていく。

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