あらすじ

宇宙戦闘獣、地球怪獣に続き、ウルトラマンをまねる金属生命体、ミクロ的性質を持つ不連続的存在、質量のほとんどが水の怪獣、生命を持たざる奇獣、そして篆書体書体の漢字名をもった自然コントロールマシーンなど、理解しがたい存在が、続々と出現するようになり、地球、または人類に悪意をもつ何者か、根源的破滅招来体と仮称される存在の活動が本格化してきたと考えられた。ガイア・我無とXIGは、常に困難な戦いを強いられたがなんとかその攻撃に勝ち抜いていった。だが、ガイアをアパテーから救い、ボクラグを下したもう1人の青い巨人の真意は、ガイアとは違っていた。ウルフガスにみせたような非情さをもつだけではなく、地球を破滅招来体から救うためには人類を削除するしかないと考えていたのだ。2人のウルトラマンはついに激突するも、ガイアは確固たる主張をもつアグルには勝てない。しかし、アグル・藤宮にも迷いはある。何度も迷う。しかし、藤宮の盟友、女性科学者の稲森の死がアグルの決心を揺るぎないものにする。ついに、ガイアとアグルの決戦が始まった。だが、これこそが破滅招来体の思う壷だった。藤宮に真実を知らせたと思われていた光量子コンピューター、クリシスの解答には破滅招来体の意思が刷り込まれていたのだ……。

このような展開をみせた本作は、2人のウルトラマンのありかたを軸にして全体のストーリーが流れ、各話はSFプラス群像劇として展開されるという構造を有していた。その構造があったからこそ1話1話の作劇のクオリティの高さだけが突出せず、シリーズ全体が無理なく流れていき、なおかつ主人公のみならずレギュラーキャラクターの人物像までをも印象付けることができたといえるのではないだろうか。そういった意味では、「ガイア」とは、基本構造の勝利であったのだ。

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